燃料自己自給型の核融合中性子源を開発!

これまでに当研究室では放電型核融合中性子源の開発を行ってきました。本装置では、水素同位体であるD(重水素)やT(三重水素)を燃料とし、DD反応またはDT反応によって核融合中性子を発生します。

D + D → n (2.45 MeV) + 3He

D + T → n (14.1 MeV) + 4He

(nは中性子、カッコ内は中性子のエネルギーです)

既存の装置では真空容器を排気しながら連続的に燃料ガスを供給しているため、特にDT運転では多量の燃料が必要となること(Tインベントリが多いこと)が問題になります。そこで本研究では水素吸蔵材料ZrCoを使った燃料供給システムを開発し、自己自給型で中性子源の運転を行いました。

実験の結果、1時間以上の長時間のDD運転に成功し、自己自給型でのグロー放電がガス組成へ及ぼす影響をはじめて明らかにしました。本研究成果は11月19日に査読付き学術論文誌 International Journal of Hydrogen Energyに掲載されました。


見城君、おめでとうございます! 本研究は見城君の修士論文の研究成果をまとめたものです。

見城君と装置とZrCo
中性子源

論文タイトル: Employing of ZrCo as a fuel source in a discharge-type fusion neutron source operated in self-sufficient mode

著者: Shunsuke Kenjo, Yasuyuki Ogino, Keisuke Mukai, Mahmoud Bakr, Juro Yagi, Satoshi Konishi

掲載誌: International Journal of Hydrogen Energy

DOI: https://doi.org/10.1016/j.ijhydene.2021.10.250

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